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2024.06.07
- 蓄電池
- 種類
蓄電池の種類はどれがいい?電池・負荷タイプ・変換方式別に特徴や選び方を紹介
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蓄電池の導入を検討する際に、「蓄電池の種類が多くてわからない」「自分の家ではどの蓄電池が最適なのかわからない」と悩まれている方は少なくないでしょう。
蓄電池は種類ごとに、価格や停電時に使える家電などが異なるため、ご家庭の用途にあったものを選ぶことが重要です。そこで本記事では、蓄電池を選ぶ際に着目するべき3つの項目について、それぞれ解説します。
それぞれ見ていきましょう。
以下では、蓄電池の種類ごとの特徴や選び方を紹介します。
ハイブリッド車のバッテリーや充電式の乾電池で主に用いられており、リチウムイオン電池が登場する前には、モバイル機器にも使用されていました。
デメリットとしては、使用しないと自然放電してしまう点や、寿命がやや短い点が挙げられます。
家庭用蓄電池の寿命はどのくらい?長く使い続けるためのポイントも紹介>>
低価格ではありますが、ほかの電池に比べて大型で重量があり、繰り返しの使用で性能の劣化が進む電池でもあります。
危険物であるナトリウムや硫黄が大量に使われており、作動温度が300℃を超えていなければいけないため、安全性の観点から、現時点では家庭用蓄電池としては販売されていません。しかし、性能の高さに加えてコンパクトでもあるため、将来的には家庭用としての普及も期待されています。
なかでも、リチウムイオン電池は繰り返しの使用による蓄電能力の劣化が少なく、長く使うことが可能でコンパクトなどの特長から、家庭用蓄電池として多く用いられている種類になります。
価格は高い傾向にあるものの、性能や安全性、信頼性の観点から総合的にみてもリチウムイオン電池は優れた蓄電池と言えるでしょう。
また、蓄電池の導入には補助金制度が活用できますが、補助金を受ける条件として「リチウムイオン蓄電池であること」が基本とされています。そのため、初期費用を抑えたいという方は、補助金の活用が可能なリチウムイオン電池を選ぶと良いでしょう。
蓄電池の導入で使える補助金制度については、以下の記事を参考にしてください。
【2024年最新】家庭用蓄電池の補助金制度を国と自治体にわけて紹介>>
通常時はいずれも家全体に電気が供給されるため、あくまで停電した場合のみ違いがあります。それぞれの特徴と選び方を見ていきましょう。
ただし、なかには200Vの家電製品(IHクッキングヒーターやエアコンなど)の利用ができない製品もあるため、事前に確認しておきましょう。
例えば、住宅用分電盤のアンペア数が100Aで、蓄電池分電盤のアンペア数が75Aの場合、停電時には75Aまでしか電気を使えません。そのため、結果的に特定負荷になってしまい、使える家電製品は限られてしまいます。
停電時にもすべての家電製品を利用できる状態にしたい場合は、住宅用分電盤のアンペア数を確認したうえで全負担型の蓄電池を選ぶことが重要です。
なお、全負荷型は200Vまで対応する蓄電池が多く大容量のため、価格が高い傾向にあります。
<特定負荷型がおすすめな家庭>
<全負荷型がおすすめな家庭>
家族が少なく最低限電気が使用できれば良い家庭では特定負荷型、家族が多くオール電化の家庭では全負荷型がおすすめと言えるでしょう。
蓄電池は、貯めた電気を家庭で使える電気に変換するための「パワーコンディショナー(パワコン)」とセットで購入して使用する必要があります。
パワコンの変換方法には以下の3種類があり、変換ロスが異なります。
以下でそれぞれの特徴を詳しく解説します。
単体で利用するケースとしては、電気料金の安い時間帯に電力会社から電気を購入して貯めておき、電気料金の高い時間帯に貯めた電気を使う場合や、万が一の停電に備えておく場合などが挙げられます。
太陽光発電設備と連携する場合は、太陽光発電設備のパワコンも必要になるため、計2台とスペースの確保が必要です。また、パワコンを2つ経由するため変換ロスが多い点や、修理や交換費用は2台分かかるため負担が大きくなりやすい点なども、デメリットとして挙げられます。
電気が経由するパワコンが1台のため変換ロスが少なく、単機能型と比べて省スペースで設置できます。単機能型よりも価格は高いですが、修理・交換費用は1台分で良いため、結果的に負担を抑えられる可能性が高くなるでしょう。
なお、すでに太陽光発電設備を設置している場合、ハイブリッド型の蓄電池を導入すると太陽光発電側のシステムの変更が必要になり、別メーカーの場合など保証対象外となるケースもあるため注意が必要です。
家庭用蓄電池を後付けする際の4つのポイント!手続きについても解説>>
電気自動車は太陽光発電設備のみの発電でも充電可能ですが、太陽の出ていない夜間には発電できません。そのため、通勤などで太陽の出ている時間に不在にしている場合、在宅中に自由に充電ができないというデメリットがあります。
しかし、トライブリッド型であれば、昼間に貯めた電気で夜間に電気自動車を充電することが可能になるほか、充電スタンドへ行ったり自宅のコンセントから充電したりする必要がないため、効率的かつ電気料金の負担を抑えて電気自動車の充電ができます。
また、変換ロスが少なく導入できます。ただし、導入費用が高額になりやすい点には注意しましょう。
<単機能型がおすすめな家庭>
<ハイブリッド型がおすすめ家庭>
<トライブリッド型がおすすめな家庭>
上記を参考にして、ご家庭にあった変換方式を検討してください。
蓄電池にはいくつもの種類があります。太陽光発電設備と組み合わせて使う家庭用蓄電池を選ぶ際には、電池の種類、負荷タイプの種類、変換方式の種類の3つに着目すると良いでしょう。
ただし、ご家庭の事情にあったベストな蓄電池を選ぶのは簡単ではありません。万が一合わない蓄電池を導入してしまった場合、無駄なコストを支払うことになります。そのため、ご自身だけで判断せずに蓄電池の販売・設置業者への相談がおすすめです。
鈴与商事では、さまざまなメーカーや種類の蓄電池の販売・設置を承ってきた経験から、最適な蓄電池をご提案することも可能です。蓄電池の導入をお考えの方は、ぜひ一度鈴与商事へお問い合わせください。
蓄電池は種類ごとに、価格や停電時に使える家電などが異なるため、ご家庭の用途にあったものを選ぶことが重要です。そこで本記事では、蓄電池を選ぶ際に着目するべき3つの項目について、それぞれ解説します。
蓄電池の導入にお悩みの方は
\お気軽にご相談ください!/
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【項目別】蓄電池の種類と選び方
蓄電池を選ぶ際に着目するべき3つの項目は、以下のとおりです。
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電池の種類
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負荷タイプの種類
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変換方式の種類
それぞれ見ていきましょう。
電池の種類
電池には、以下の4つの種類があります。
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リチウムイオン蓄電池
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ニッケル水素電池
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鉛蓄電池
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NAS蓄電池
以下では、蓄電池の種類ごとの特徴や選び方を紹介します。
リチウムイオン蓄電池
リチウムイオン電池は、短時間で充電でき、充放電を繰り返しても蓄電能力が低下しにくいうえに、小型で軽量な電池です。そのため、家庭用蓄電池やノートパソコン、スマートフォンなどの多くの製品に使われています。ただし、値段が比較的高額な点がデメリットです。ニッケル水素電池
ニッケル水素電池は、有害物質を含まないため環境への負荷が小さく、過充電や過放電に耐性があり、急速充電も可能な電池です。ハイブリッド車のバッテリーや充電式の乾電池で主に用いられており、リチウムイオン電池が登場する前には、モバイル機器にも使用されていました。
デメリットとしては、使用しないと自然放電してしまう点や、寿命がやや短い点が挙げられます。
家庭用蓄電池の寿命はどのくらい?長く使い続けるためのポイントも紹介>>
鉛蓄電池
鉛蓄電池は、蓄電池のなかで最も古い歴史を持つ電池です。放電が安定していることから、非常用電源や自動車のバッテリー、フォークリフトなどの主電源として用いられています。低価格ではありますが、ほかの電池に比べて大型で重量があり、繰り返しの使用で性能の劣化が進む電池でもあります。
NAS蓄電池
NAS蓄電池は大容量でエネルギー密度が高く、寿命が長い電池です。主に電力会社のような大規模な電力貯蔵施設で使用されています。危険物であるナトリウムや硫黄が大量に使われており、作動温度が300℃を超えていなければいけないため、安全性の観点から、現時点では家庭用蓄電池としては販売されていません。しかし、性能の高さに加えてコンパクトでもあるため、将来的には家庭用としての普及も期待されています。
電池の種類の選び方
上述のとおり、主な電池の種類はリチウムイオン電池、ニッケル水素電池、鉛蓄電池、NAS蓄電池の4つです。なかでも、リチウムイオン電池は繰り返しの使用による蓄電能力の劣化が少なく、長く使うことが可能でコンパクトなどの特長から、家庭用蓄電池として多く用いられている種類になります。
価格は高い傾向にあるものの、性能や安全性、信頼性の観点から総合的にみてもリチウムイオン電池は優れた蓄電池と言えるでしょう。
また、蓄電池の導入には補助金制度が活用できますが、補助金を受ける条件として「リチウムイオン蓄電池であること」が基本とされています。そのため、初期費用を抑えたいという方は、補助金の活用が可能なリチウムイオン電池を選ぶと良いでしょう。
蓄電池の導入で使える補助金制度については、以下の記事を参考にしてください。
【2024年最新】家庭用蓄電池の補助金制度を国と自治体にわけて紹介>>
負荷タイプの種類
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蓄電池の負荷タイプとは、停電時に電気が供給される範囲で、以下の2種類があります。
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特定負荷型
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全負荷型
通常時はいずれも家全体に電気が供給されるため、あくまで停電した場合のみ違いがあります。それぞれの特徴と選び方を見ていきましょう。
特定負荷型
特定負荷型は、特定の部屋や家電製品に電気が供給されるタイプの蓄電池です。製品によって異なりますが、ブレーカーの子ブレーカーと呼ばれる部分から1〜2つ選択し、電気の供給範囲を選んで使用します。例えば、台所と洗面所を選択すれば、停電した場合にその部屋の家電製品のみ使用可能です。ただし、なかには200Vの家電製品(IHクッキングヒーターやエアコンなど)の利用ができない製品もあるため、事前に確認しておきましょう。
全負荷型
全負担型は、停電時も通常時と同じように家全体に電気を供給するタイプの蓄電池です。ただし、住宅用分電盤のアンペア数に対して蓄電池分電盤のアンペア数が低い場合、全負荷型でも特定負荷になってしまいます。例えば、住宅用分電盤のアンペア数が100Aで、蓄電池分電盤のアンペア数が75Aの場合、停電時には75Aまでしか電気を使えません。そのため、結果的に特定負荷になってしまい、使える家電製品は限られてしまいます。
停電時にもすべての家電製品を利用できる状態にしたい場合は、住宅用分電盤のアンペア数を確認したうえで全負担型の蓄電池を選ぶことが重要です。
なお、全負荷型は200Vまで対応する蓄電池が多く大容量のため、価格が高い傾向にあります。
負荷タイプの種類の選び方
特定負荷型と全負荷型は、停電時に利用できる機能が異なります。以下を参考にしながら、家族構成や利用したい機器に応じて選択すると良いでしょう。<特定負荷型がおすすめな家庭>
- 停電時は最低限の部屋や家電製品が使えれば良い
- 家族が少ない、一世帯家族
- 小さいお子様がいない
- 空調を気にするペットがいない
- ガスを使用している、ガスを併用している
<全負荷型がおすすめな家庭>
- 停電時でも普段通りの生活がしたい
- 家族が多い、二世帯家族
- 小さいお子様がいる
- 空調を気にする必要のあるペットがいる
- オール電化
家族が少なく最低限電気が使用できれば良い家庭では特定負荷型、家族が多くオール電化の家庭では全負荷型がおすすめと言えるでしょう。
変換方式の種類
パワコンの変換方法には以下の3種類があり、変換ロスが異なります。
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単機能型 | 太陽光パネルと蓄電池のパワーコンディショナーが別々 |
ハイブリッド型 | 太陽光パネル蓄電池のパワーコンディショナーが共通 |
トライブリッド型 | 太陽光パネルと蓄電池に加えて充電スタンドのパワーコンディショナーが共通 |
以下でそれぞれの特徴を詳しく解説します。
単機能型
単機能型は、蓄電池と専用のパワコンで構成されているタイプで、単体での利用も可能です。単体で利用するケースとしては、電気料金の安い時間帯に電力会社から電気を購入して貯めておき、電気料金の高い時間帯に貯めた電気を使う場合や、万が一の停電に備えておく場合などが挙げられます。
太陽光発電設備と連携する場合は、太陽光発電設備のパワコンも必要になるため、計2台とスペースの確保が必要です。また、パワコンを2つ経由するため変換ロスが多い点や、修理や交換費用は2台分かかるため負担が大きくなりやすい点なども、デメリットとして挙げられます。
ハイブリッド型
ハイブリッド型は、太陽光発電設備と蓄電池のパワコンが1台にまとめられているタイプです。そのため、蓄電池単体での利用はできません。電気が経由するパワコンが1台のため変換ロスが少なく、単機能型と比べて省スペースで設置できます。単機能型よりも価格は高いですが、修理・交換費用は1台分で良いため、結果的に負担を抑えられる可能性が高くなるでしょう。
なお、すでに太陽光発電設備を設置している場合、ハイブリッド型の蓄電池を導入すると太陽光発電側のシステムの変更が必要になり、別メーカーの場合など保証対象外となるケースもあるため注意が必要です。
家庭用蓄電池を後付けする際の4つのポイント!手続きについても解説>>
トライブリッド型
トライブリッド型は、太陽光発電設備と蓄電池、電気自動車用の充電設備の3つのパワコンが一体化したタイプです。電気自動車は太陽光発電設備のみの発電でも充電可能ですが、太陽の出ていない夜間には発電できません。そのため、通勤などで太陽の出ている時間に不在にしている場合、在宅中に自由に充電ができないというデメリットがあります。
しかし、トライブリッド型であれば、昼間に貯めた電気で夜間に電気自動車を充電することが可能になるほか、充電スタンドへ行ったり自宅のコンセントから充電したりする必要がないため、効率的かつ電気料金の負担を抑えて電気自動車の充電ができます。
また、変換ロスが少なく導入できます。ただし、導入費用が高額になりやすい点には注意しましょう。
変換方式の種類の選び方
どの変換方式を選ぶかは、設置スペースの確保、予算、太陽光発電設備の設置有無などで変わります。それぞれの変換方式別に、適したご家庭を紹介します。<単機能型がおすすめな家庭>
- できるだけ初期費用を抑えて蓄電池を導入したい
- 蓄電池のみを導入したい
- パワコン2台分の設置スペースの確保が可能である
- 太陽光発電設備を設置して年数が浅い場合(保証期間に影響しないため)
<ハイブリッド型がおすすめ家庭>
- 同時に太陽光発電設備を設置する(電気の変換ロスが少ないため)
- 太陽光発電設備のパワコンの保証期間が終了間近、終了している、故障した
- 単機能型よりも初期費用は高額でも、修理や交換費用の負担を抑えたい
<トライブリッド型がおすすめな家庭>
- 電気自動車を所有している、所有予定である
- タイミングの制限なく自由に電気自動車を充電したい
- 充電スタンドへ行く手間をなくしたい
- 電気自動車を充電する電気料金の負担を抑えたい
上記を参考にして、ご家庭にあった変換方式を検討してください。
まとめ
ただし、ご家庭の事情にあったベストな蓄電池を選ぶのは簡単ではありません。万が一合わない蓄電池を導入してしまった場合、無駄なコストを支払うことになります。そのため、ご自身だけで判断せずに蓄電池の販売・設置業者への相談がおすすめです。
鈴与商事では、さまざまなメーカーや種類の蓄電池の販売・設置を承ってきた経験から、最適な蓄電池をご提案することも可能です。蓄電池の導入をお考えの方は、ぜひ一度鈴与商事へお問い合わせください。
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