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2024.06.14
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- 容量
家庭用蓄電池の容量選びについて|選ぶ際の注意点も解説
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蓄電池の適切な容量は家庭によって異なります。「どれくらいの容量が必要なのか」「何kWhのものを選べば良いのか」と決め方がわからず悩まれている方も少なくないでしょう。
蓄電池の容量選びを間違えてしまうと、費用対効果が悪くなったり、緊急時に電気が使えなくなったりする可能性があります。
そこで本記事では、家庭用蓄電池の容量の選び方と、選ぶ際の注意点を解説しています。家庭で蓄電池を使う際の必要容量を知りたい方や、蓄電池選びで失敗したくない方は、ぜひ最後までご覧ください。
蓄電池の容量の選び方は、主に次の3通りです。
それぞれ見ていきましょう。
家電製品を普段使用している時間や消費電力から、必要な電力量を逆算し、適切な容量の蓄電池を選ぶ方法です。
消費電力は使用している家電の取扱説明書や、メーカーのホームページで確認できます。以下の計算式を使えば、1日に使用している実際の消費電力の算出が可能です。
例えば冷蔵庫の定格消費電力は200〜300Wで、電源は付けっぱなしが普通なので24時間使用しているとすると「冷蔵庫200〜300(W)×24(h)÷1,000=4.8〜7.2kWh」となります。つまり、冷蔵庫のみで1日4.8〜7.2kWhの電気を消費していることがわかります。
このように、1日に使用するすべての家電の消費電力を計算し、合計することで、必要な電力を求めることができます。以下は、主な家電と、その電力消費量をまとめたものです。
出典:家庭のエネルギーは、どこで使われている?・家電製品の消費電力(W)はどのくらい?|地球温暖化防止活動推進センター
ただし、消費電力と、必要な蓄電池の容量はイコールではありません。蓄電池は、太陽光発電設備で発電した電気を家庭で使用し、余った電気を貯めておくものです。貯めた電気は、夜間などの発電ができないときに使用します。
そのため、「家庭で必要とする電力量≒蓄電池容量」というわけではないという点は理解しておきましょう。蓄電池の容量は、発電できない際に必要な電力量を賄える量があれば十分です。
すでに太陽光発電設備を設置しているご家庭であれば、太陽光発電設備の容量から蓄電容量を決められます。
今回は、東海地域で4kWの太陽光パネルを設置していると仮定した場合の、シミュレーションを見ていきましょう。地域や天候によって異なりますが、東海地域の場合は太陽光パネルの容量1kWあたりの年間発電量の平均は1,200kWhです。
4kWの場合の年間発電量は「1,200kWh×4kW」で4,800kWhになり、1日あたりに換算すると約13kWhです。発電した電気の自家消費率は約30%(※)、売電率は約70%(※)であることを踏まえると、自家消費しないで余る電力は9.1kWhとなります。
つまり、東海地域で4kWの太陽光パネルを設置している場合は、9.1kWhを目安にして蓄電池を選ぶのが適切だとわかります。
今回のシミュレーションはあくまでも東海地域の平均発電量であり、設置環境や天候にもよるため、詳細は発電モニターをチェックしたり、専門家に相談したりしてみましょう。また、自家消費率(30%)と売電率(70%)はあくまで平均値であり、太陽光発電設備の設置容量の大きさによって増減します。
(※参考)太陽光発電について|経済産業省
■太陽光パネルの容量の確認の仕方
災害などへの備えとして、停電時に使用したい家電製品のことも考慮して蓄電容量を選ぶのも一つの方法です。
蓄電池の電圧には、100Vのみに対応しているタイプと、100Vと200V両方に対応しているタイプがあります。
100Vにしか対応していない蓄電池では、停電時に200Vの家電製品が使えなくなってしまうため、停電時にエアコンや床暖房などを使用したい場合は注意が必要です。
200Vに対応している蓄電池を選ぶ際は、蓄電容量を多めに見積もって考える必要があります。200Vの家電製品は出力が大きく電気を多く消費するため、蓄電池に貯めた電気が減るペースも早まってしまいます。
100Vと200Vの家電製品を見比べて、緊急時に使いたいものに合わせて選ぶと良いでしょう。
それぞれ詳しく解説します。
高い費用対効果を得るためには、とりあえず容量が多いものを購入するのではなく、ご家庭にあった適切な容量の蓄電池を選びましょう。
蓄電容量が大きいものは価格も高いため、使用状況に適さなければ使いこなせず無駄になってしまう可能性があります。
また、蓄電容量に伴って本体のサイズも大きくなる傾向にあるため、容量が多すぎるものは設置スペースの確保が難しくなったり、設置するための基礎工事費が高くなってしまうことも考えられます。
とくに、費用対効果を高める目的で蓄電池を導入するのであれば、上記で紹介したとおり家庭で使用している電力を計算し、緊急時に使いたい家電製品に合わせて適切な容量を選択しましょう。
蓄電池の容量を示す表示として「定格容量」と「実効容量」の2つがありますが、参考にするのは実効容量になります。
定格容量は規定の条件下で貯めることのできる電気量のことで、実効容量は実際に使用できる電気量を示しています。
そのため、蓄電池の容量を検討する際には、実効容量を見て判断してください。
蓄電池を選ぶにあたって、容量は重要なチェックポイントですが、そのほかにも確認しておきたい項目があります。
【蓄電池を選ぶ際に確認しておきたいポイント】
上記の項目すべてを考慮したうえで、ご自身で最適な蓄電池を選択するのは簡単ではありません。そのため、失敗を防ぐためには専門家への相談がおすすめです。
ご自宅や生活スタイルに適した蓄電池を選ぶ際は、ぜひ鈴与商事にお任せください。多数メーカーの蓄電池を取り揃えており、ご予算やご要望に応じたご提案が可能です。
蓄電池の種類はどれがいい?電池・負荷タイプ・変換方式別に特徴や選び方を紹介>>
住宅用の蓄電池で容量を選ぶ際は、現在の消費電力や、停電時に使用したい家電製品に合わせて判断すると良いでしょう。事前に太陽光発電設備を導入されているのであれば、太陽光パネルの容量に合わせて選ぶのが効果的です。
ただし、蓄電池は容量以外にもサイズや寿命、保証期間や内容などの比較ポイントが多数あります。これらすべての内容を踏まえたうえで自身で選定するのは難しいため、蓄電池の販売実績がある会社に相談するのがおすすめです。
蓄電池導入後に後悔しないためにも、ご家庭にマッチした蓄電池を選んでください。
蓄電池の容量選びを間違えてしまうと、費用対効果が悪くなったり、緊急時に電気が使えなくなったりする可能性があります。
そこで本記事では、家庭用蓄電池の容量の選び方と、選ぶ際の注意点を解説しています。家庭で蓄電池を使う際の必要容量を知りたい方や、蓄電池選びで失敗したくない方は、ぜひ最後までご覧ください。
蓄電池の容量選びにお悩みの方
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■目次
蓄電池の容量の選び方
- 家電の消費電力から選ぶ
- 太陽光発電設備の容量に合わせて選ぶ
- 停電時に使用したい家電製品から選ぶ
それぞれ見ていきましょう。
家電の消費電力から選ぶ
消費電力は使用している家電の取扱説明書や、メーカーのホームページで確認できます。以下の計算式を使えば、1日に使用している実際の消費電力の算出が可能です。
定格消費電力(W)×1日の使用時間(h)÷1,000=電力量(kWh)
例えば冷蔵庫の定格消費電力は200〜300Wで、電源は付けっぱなしが普通なので24時間使用しているとすると「冷蔵庫200〜300(W)×24(h)÷1,000=4.8〜7.2kWh」となります。つまり、冷蔵庫のみで1日4.8〜7.2kWhの電気を消費していることがわかります。
このように、1日に使用するすべての家電の消費電力を計算し、合計することで、必要な電力を求めることができます。以下は、主な家電と、その電力消費量をまとめたものです。
家電の種類 | 家電の出力ワット数の目安 |
---|---|
冷蔵庫 | 200~300W |
IHクッキングヒーター(一口) | 3,000W |
電子レンジ | 1,400W |
洗濯機 | 400W |
ドライヤー | 1,000W |
液晶テレビ | 50W |
エアコン(6畳用) | 450W |
照明(LED電球1つあたり) | 8W |
ただし、消費電力と、必要な蓄電池の容量はイコールではありません。蓄電池は、太陽光発電設備で発電した電気を家庭で使用し、余った電気を貯めておくものです。貯めた電気は、夜間などの発電ができないときに使用します。
そのため、「家庭で必要とする電力量≒蓄電池容量」というわけではないという点は理解しておきましょう。蓄電池の容量は、発電できない際に必要な電力量を賄える量があれば十分です。
太陽光発電設備の容量から選ぶ
今回は、東海地域で4kWの太陽光パネルを設置していると仮定した場合の、シミュレーションを見ていきましょう。地域や天候によって異なりますが、東海地域の場合は太陽光パネルの容量1kWあたりの年間発電量の平均は1,200kWhです。
4kWの場合の年間発電量は「1,200kWh×4kW」で4,800kWhになり、1日あたりに換算すると約13kWhです。発電した電気の自家消費率は約30%(※)、売電率は約70%(※)であることを踏まえると、自家消費しないで余る電力は9.1kWhとなります。
つまり、東海地域で4kWの太陽光パネルを設置している場合は、9.1kWhを目安にして蓄電池を選ぶのが適切だとわかります。
今回のシミュレーションはあくまでも東海地域の平均発電量であり、設置環境や天候にもよるため、詳細は発電モニターをチェックしたり、専門家に相談したりしてみましょう。また、自家消費率(30%)と売電率(70%)はあくまで平均値であり、太陽光発電設備の設置容量の大きさによって増減します。
(※参考)太陽光発電について|経済産業省
■太陽光パネルの容量の確認の仕方
・太陽光パネルの容量は、契約書や保証書に記載の「型式、パネル品番+△×△枚」から確認できます
・例えば「型式、パネル品番200×20枚」と記載されていれば、4kWの太陽光パネルが設置されていることがわかります
・例えば「型式、パネル品番200×20枚」と記載されていれば、4kWの太陽光パネルが設置されていることがわかります
停電時に使用したい家電製品から選ぶ
蓄電池の電圧には、100Vのみに対応しているタイプと、100Vと200V両方に対応しているタイプがあります。
100Vにしか対応していない蓄電池では、停電時に200Vの家電製品が使えなくなってしまうため、停電時にエアコンや床暖房などを使用したい場合は注意が必要です。
200Vに対応している蓄電池を選ぶ際は、蓄電容量を多めに見積もって考える必要があります。200Vの家電製品は出力が大きく電気を多く消費するため、蓄電池に貯めた電気が減るペースも早まってしまいます。
100Vの家電製品の一例 | 200Vの家電製品の一例 |
---|---|
・照明 ・冷蔵庫 ・電子レンジ ・ドライヤー ・液晶テレビ ・充電器 |
・エアコン ・IHクッキングヒーター ・食器洗い乾燥機 ・洗濯乾燥機 ・電気式床暖房 ・エコキュート ・浴室乾燥機 |
100Vと200Vの家電製品を見比べて、緊急時に使いたいものに合わせて選ぶと良いでしょう。
蓄電池の容量を選ぶ際の注意点(ポイント)
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蓄電池の容量を選ぶ際は、以下2つの注意点を押さえておきましょう。
-
容量が多いと費用もかさむ
-
定格容量ではなく実効容量で選ぶ
それぞれ詳しく解説します。
容量が多いと費用もかさむ
蓄電容量が大きいものは価格も高いため、使用状況に適さなければ使いこなせず無駄になってしまう可能性があります。
また、蓄電容量に伴って本体のサイズも大きくなる傾向にあるため、容量が多すぎるものは設置スペースの確保が難しくなったり、設置するための基礎工事費が高くなってしまうことも考えられます。
とくに、費用対効果を高める目的で蓄電池を導入するのであれば、上記で紹介したとおり家庭で使用している電力を計算し、緊急時に使いたい家電製品に合わせて適切な容量を選択しましょう。
定格容量ではなく実効容量で選ぶ
定格容量は規定の条件下で貯めることのできる電気量のことで、実効容量は実際に使用できる電気量を示しています。
そのため、蓄電池の容量を検討する際には、実効容量を見て判断してください。
蓄電池は容量以外の項目も比較して決めよう
【蓄電池を選ぶ際に確認しておきたいポイント】
- 住宅に設置できるサイズか
- 寿命はどのくらいか
- 保証期間や内容はどのようになってるか など
上記の項目すべてを考慮したうえで、ご自身で最適な蓄電池を選択するのは簡単ではありません。そのため、失敗を防ぐためには専門家への相談がおすすめです。
ご自宅や生活スタイルに適した蓄電池を選ぶ際は、ぜひ鈴与商事にお任せください。多数メーカーの蓄電池を取り揃えており、ご予算やご要望に応じたご提案が可能です。
蓄電池のことなら
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家庭用蓄電池の寿命はどのくらい?長く使い続けるためのポイントも紹介>>\お気軽にご相談ください!/
蓄電池の種類はどれがいい?電池・負荷タイプ・変換方式別に特徴や選び方を紹介>>
まとめ
ただし、蓄電池は容量以外にもサイズや寿命、保証期間や内容などの比較ポイントが多数あります。これらすべての内容を踏まえたうえで自身で選定するのは難しいため、蓄電池の販売実績がある会社に相談するのがおすすめです。
蓄電池導入後に後悔しないためにも、ご家庭にマッチした蓄電池を選んでください。