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2024.06.28
- 蓄電池
- 寿命
家庭用蓄電池の寿命はどのくらい?長く使い続けるためのポイントも紹介
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蓄電池は安い買い物ではないため、「初期費用を回収できるのか」「プラスになるまで使い続けられるのか」と疑問に思い、購入を悩まれている方もいるのではないでしょうか。
蓄電池が何年持つのかを理解しておけば、購入するべきかどうかを安心して判断できるでしょう。
そこで本記事では、蓄電池の寿命や、長く使い続けるためのポイントを解説しています。蓄電池の導入で悩まれている方は、ぜひ参考にしてください。
蓄電池の寿命を定義する指標としては、サイクル数と使用期間があります。
家庭用蓄電池で主に用いられているリチウムイオン蓄電池の場合、サイクル数の目安は3,500~12,000回、使用期間(寿命)の目安は10年〜15年ほどです。
蓄電池には、リチウムイオン蓄電池のほかにも、いくつかの種類があります。下表は、蓄電池の種類とサイクル数、使用期間をまとめたものです。
サイクル数と使用期間について、詳しく見ていきましょう。
蓄電池の種類はどれがいい?電池・負荷タイプ・変換方式別に特徴や選び方を紹介>>
サイクル数とは、蓄電池が充電と放電を繰り返せる回数のことです。電池が空の状態からフル充電し、ふたたび空になるまでのことを1サイクルと数えます。
サイクル数を使って寿命を把握する場合は、「サイクル数÷365日(1年)」で算出可能です。例えばサイクル数が6,000回の蓄電池の場合、「6,000回÷365日=約16年」となるため、約16年使用できると想定できます。
なお、サイクル数の一般的な目安は電池の種類によって異なります。
注意点としては、通常の使用では充電が空になるまで放置することはないため、1サイクルのカウントがずれてしまうことです。
また、サイクル数の算出方法はメーカーごとに異なるうえ、サイクル数非公開のメーカー・商品もあるため、サイクル数が寿命を正確に表しているとは限りません。
あくまで寿命を把握するための一つの目安として考えると良いでしょう。
使用期間とは、設置後に使い続けられる期間の目安です。非常用電源など、日常的に充放電を繰り返すことのない蓄電池に用いられる寿命の目安です。
太陽光発電設備の発電によって日常的に使用する蓄電池や、日常的に電力会社から電気を購入して貯めている場合は、使用期間よりもサイクル数を目安にしたほうが、正確な寿命を計算しやすいでしょう。
なお、使用期間はメーカーによって提示年数が異なるほか、設置環境や使い方などによっても異なるため、「使用期間=絶対に使える期間」というわけではありません。絶対に使用できる期間については、メーカーの保証期間を目安とすると良いでしょう。
寿命を迎えた蓄電池は、充電可能容量が減少した状態になりますが、あるときから急に使えなくなるわけではありません。最大容量は蓄電池に貯めることのできる電気の量のことで、容量が減ると貯められる電気の量は減ってしまいます。
故障しなければ寿命を超えても使用できますが、10〜15年で最大容量は約50%〜70%程度まで減少すると考えておきましょう。
例えば10kWhの蓄電池であれば、5〜7kWhまで充電できる容量が減少するイメージです。蓄電容量が減少すれば、節約できる料金が減ったり、停電時などに使える電気が減ったりといったデメリットがあります。
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蓄電池を長く使い続けるためには、以下3つのポイントを押さえることが大切です。
それぞれ詳しく解説します。
蓄電池の寿命は、設置環境によっても影響を受けてしまいます。以下のような場所は避けて設置してください。
【屋内設置型の場合】
【屋外設置型の場合】
温度が高い場所やホコリが多い場所などに設置してしまうと、蓄電池に負担がかかり寿命を縮めてしまう原因になります。ただし、設置場所を提案するのは業者であるため、正しい設置場所を理解している業者を選びましょう。
業者選びで失敗しないためには、口コミや評判を事前によく調べて、比較・検討することが大切です。
上述のとおり、蓄電池は寿命を迎えても急に使用できなくなるわけではありませんが、蓄電容量が50〜70%まで減少してしまいます。そのため、蓄電池を導入する際は寿命による容量の減少を見越して、余裕をもった蓄電容量を選ぶことをおすすめしています。
寿命を迎えた際に蓄電池を買い直すことを考えると、多少高くても最初に容量の多い蓄電池を購入したほうが負担を抑えられるでしょう。
適した蓄電容量はご家庭によって異なるため、寿命を迎えたときのことも踏まえて専門家に相談しましょう。
過放電と過充電は蓄電池に負担を与えてしまい、寿命を縮める原因になります。過放電は蓄えた電気を使い切ることで、過充電は満タンの状態でさらに充電することを指します。
また、満充電のままの放置も、高い電圧を維持し続けるために電池内部で電池を使用している状態となり、劣化に影響します。
最近の蓄電池には過放電・過充電を防止するBMS(Battery Management System)が搭載されており、基本的に手動での管理は不要になっていますが、念のため理解しておくと良いでしょう。
蓄電池の正しい使い方はメーカーや製品によって異なるため、設置業者に確認するか、取扱い説明書を確認してください。
蓄電池が何年持つのかを理解しておけば、購入するべきかどうかを安心して判断できるでしょう。
そこで本記事では、蓄電池の寿命や、長く使い続けるためのポイントを解説しています。蓄電池の導入で悩まれている方は、ぜひ参考にしてください。
蓄電池の導入に関するお悩みは
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■目次
家庭用蓄電池の寿命の目安は10〜15年ほど
家庭用蓄電池で主に用いられているリチウムイオン蓄電池の場合、サイクル数の目安は3,500~12,000回、使用期間(寿命)の目安は10年〜15年ほどです。
蓄電池には、リチウムイオン蓄電池のほかにも、いくつかの種類があります。下表は、蓄電池の種類とサイクル数、使用期間をまとめたものです。
蓄電池の種類 | サイクル数 | 使用期間(寿命) |
---|---|---|
リチウムイオン蓄電池 | 3,500~12,000回 | 10~15年 |
ニッケル水素電池 | 2,000回 | 5~7年 |
鉛蓄電池 | 500~4,500回 | 3~20年 |
NAS蓄電池 | 4,500回 | 15年 |
サイクル数と使用期間について、詳しく見ていきましょう。
蓄電池の種類はどれがいい?電池・負荷タイプ・変換方式別に特徴や選び方を紹介>>
サイクル数
サイクル数を使って寿命を把握する場合は、「サイクル数÷365日(1年)」で算出可能です。例えばサイクル数が6,000回の蓄電池の場合、「6,000回÷365日=約16年」となるため、約16年使用できると想定できます。
なお、サイクル数の一般的な目安は電池の種類によって異なります。
蓄電池の種類 | サイクル数 |
---|---|
リチウムイオン蓄電池 | 3,500~12,000回 |
ニッケル水素電池 | 2,000回 |
鉛蓄電池 | 500~4,500回 |
NAS蓄電池 | 4,500回 |
注意点としては、通常の使用では充電が空になるまで放置することはないため、1サイクルのカウントがずれてしまうことです。
また、サイクル数の算出方法はメーカーごとに異なるうえ、サイクル数非公開のメーカー・商品もあるため、サイクル数が寿命を正確に表しているとは限りません。
あくまで寿命を把握するための一つの目安として考えると良いでしょう。
使用期間
太陽光発電設備の発電によって日常的に使用する蓄電池や、日常的に電力会社から電気を購入して貯めている場合は、使用期間よりもサイクル数を目安にしたほうが、正確な寿命を計算しやすいでしょう。
蓄電池の種類 | 使用期間(寿命) |
---|---|
リチウムイオン蓄電池 | 10~15年 |
ニッケル水素電池 | 5~7年 |
鉛蓄電池 | 3~20年 |
NAS蓄電池 | 15年 |
なお、使用期間はメーカーによって提示年数が異なるほか、設置環境や使い方などによっても異なるため、「使用期間=絶対に使える期間」というわけではありません。絶対に使用できる期間については、メーカーの保証期間を目安とすると良いでしょう。
蓄電池は寿命を迎えたらどうなる?
故障しなければ寿命を超えても使用できますが、10〜15年で最大容量は約50%〜70%程度まで減少すると考えておきましょう。
例えば10kWhの蓄電池であれば、5〜7kWhまで充電できる容量が減少するイメージです。蓄電容量が減少すれば、節約できる料金が減ったり、停電時などに使える電気が減ったりといったデメリットがあります。
蓄電池を長く使い続けるための3つのポイント
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蓄電池を長く使い続けるためには、以下3つのポイントを押さえることが大切です。
- 適切な場所に設置する
- 蓄電池の容量に余裕を持つ
- 過放電と過充電を避ける
それぞれ詳しく解説します。
適切な場所に設置する
【屋内設置型の場合】
- 高温多湿になる場所(空気が停滞する場所)
- ホコリやチリが多い場所
【屋外設置型の場合】
- 海辺など塩害発生地域
- 直射日光があたる場所
- 直接雨に当たる場所(防水使用であっても、直接雨がかからないほうが望ましい)
- 雪に埋もれる可能性のある場所
- 極端な高温や低温になりやすい場所
- 風のとおりが悪い場所
- ホコリやチリが多い場所
温度が高い場所やホコリが多い場所などに設置してしまうと、蓄電池に負担がかかり寿命を縮めてしまう原因になります。ただし、設置場所を提案するのは業者であるため、正しい設置場所を理解している業者を選びましょう。
業者選びで失敗しないためには、口コミや評判を事前によく調べて、比較・検討することが大切です。
蓄電池の容量に余裕を持つ
寿命を迎えた際に蓄電池を買い直すことを考えると、多少高くても最初に容量の多い蓄電池を購入したほうが負担を抑えられるでしょう。
適した蓄電容量はご家庭によって異なるため、寿命を迎えたときのことも踏まえて専門家に相談しましょう。
過放電と過充電を避ける
また、満充電のままの放置も、高い電圧を維持し続けるために電池内部で電池を使用している状態となり、劣化に影響します。
最近の蓄電池には過放電・過充電を防止するBMS(Battery Management System)が搭載されており、基本的に手動での管理は不要になっていますが、念のため理解しておくと良いでしょう。
蓄電池の正しい使い方はメーカーや製品によって異なるため、設置業者に確認するか、取扱い説明書を確認してください。
まとめ
蓄電池の寿命は10〜15年ですが、種類やメーカー、商品によって異なるため、保証期間を一つの目安とすると良いでしょう。
また、住宅用の蓄電池を長期間使用するためには、適切な場所へ設置してもらうことや、正しい使い方を理解しておくことが重要です。
寿命がきて蓄電容量が減ることを考え、事前に蓄電容量に余裕のある蓄電池を選んでおくと、買い換える必要がなく費用を抑えられる可能性があります。
蓄電池の設置に関する疑問については、鈴与商事にお気軽にお問い合わせください。
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