協働ロボットとは
協働ロボットは、安全柵なしでも人の安全を確保しながら共同で働ける産業用ロボットです。
2013年の労働安全衛生規則の改定により、一定の条件を満たせば、安全柵無しで、人とロボットが共同で作業を行えるようになりました。
協働ロボットは人が反復的に行う手作業の工程の自動化に適しています。
現在は、柔軟な対応が可能で、年々導入コストが低下していることもあり、生産性の向上と人手不足の解消を目的に協働ロボットを導入している企業が増えています。
8つのメリット
<1. 安全柵が不要>
規制緩和により、一定の条件(※)を満たせば、80W以上の産業用ロボットでも、柵を設置せず、人が働くスペースで稼働させることが可能に。そのため、省コスト、省スペースにつながり、段取り替えも柔軟に対応できます。
※一定の条件とは
1.リスクアセスメントにより危険のおそれが無くなったと評価できる場合
2.ISO規格(10218-1:2011及び10218-2:2011)に定める措置を実施した場合
<2. 軽量でコンパクト>
ユニバーサルロボットの本体は4タイプ、本体重量は11.2~33.5㎏、回転半径は500~1,300㎜、軽量でコンパクトです。生産ラインの変更も柔軟に、段取り替えによる再設置も容易に行えます。
<3. 用途が多い>
多種多様なロボットハンド(エンドエフェクタ)、力覚センサーやトルクセンサー、ビジョンシステムなどのアクセサリ、各種ソフトウェアと組み合わせることで、様々な工程でお使いいただけます。
<4. 環境を選ばない>
協働ロボットは、人が働くことができるほぼすべての環境に設置できます。クリーンルームのような衛生的な環境でもお使いいただけます。極端な温度、湿度、汚れなどには保護カバーなどを使用することで柔軟に対応できます。
<5. 生産性が向上する>
人の手作業の代わりに協働ロボットを設置することで人手不足を解消するだけでなく、その工程は、24時間ノンストップで生産することが可能に。その結果、リードタイムの短縮、滞留の解消、運搬回数の削減などにつながり、生産性を向上させます。
また、同一作業を同品質で行えるため、品質を保持し、歩留まり率の向上につながります。
<6. 人材活用の幅が広がる>
製造工程の一部を協働ロボットで代替することで、人を新たにクリエイティブな仕事や複雑な作業を要する仕事に配置することが可能です。働き方改革につながるだけでなく、従業員の成長、会社のさらなる成長の機会が得られます。
<7. 操作に特別なスキルや経験が不要>
ロボットの経験がなくても、ロボットのアームを動かしたい場所に手で直接設定したり、タブレットに表示された矢印を操作することで設定できます。
また、メンテナンスも日常業務は掃除程度の作業のみで特別なメンテナンスは必要ありません。
<8. 低コスト>
協働ロボット本体、エンドエフェクタ、アクセサリ、ソフトウェア、100Vコンセントのみ。安全柵の設置費用は不要、プログラミングは無償のオンライントレーニングが用意されており、比較的低コストで始められます。
利用シーン
反復的な手作業の自動化に適しています。
加工機へのワークのロード/アンロード、ピック&プレイス、梱包・パレタイジング、研磨、取り付け、ねじ締め、接着、マシンテンティング、分析・試験
取扱製品

ユニバーサルロボット
・世界シェア6割と、多くの工場で使われています。
・従来の産業用ロボットに必要な複雑なプログラミングやセットアップ、安全柵は不要です。
・小ロット、多品種生産においても、自動化が可能です。
・ピック&プレイス、箱詰め、組付けなどに最適です。
・オンラインツール「アプリケーションビルダー」で最適なロボットやハンドなどを選択し、シミュレーションが可能です。実機で使えるサンプルプログラムも作成されます。
導入方法と費用
導入までの流れ

- 課題の確認
作業工程の確認 - ロボットを活用したご提案
- ロボット・周辺設備の設計
- 装置製作
- 試運転調整
立上げ - 本格稼働
導入費用
ロボットは本体以外に、ハンドなどの関連装置、既存設備などの周辺機器の変更費用、コンサルティング費用などがかかります。